満月通信 207号 ( 師 走 )
走りながら考え、行い続ける
令和6年1月26日は 十六夜の満月です。
新しい年を迎え、皆様におかれましてはいかにお過ごしでしょうか。
三、四日前の寒気が迫った日に、ようやく道端で霜柱を目にし、靴で感触を確かめました。今年始めてのことです。やはりとても温かなようですね。日向では、気の早い梅の木が一つ、二つと紅色の花を咲かせていました。
まだまだ雪の知らせもありそうで、寒い日が続くことと予想されます。身体を冷やさぬなど、十分に ご自愛ください。
今月の誕生日で、なんと60歳になりました。 「還暦」です。
ご存じの事と思いますが、「還暦」とは十干十二支の最小公倍数で、暦が一周して始まりの起点に帰ったことを現します。「十二支」はよくご存じの干支。「十干」は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸、これに兄の「きのえ」と弟の「きのと」があります。日めくりカレンダーの端に書かれおり、見かけたことがあるかと思います。
毎年の誕生日を向かえていても、過去には何も強く思うことはありませんでしたが、「還暦」の現在は自分の起点に帰った為でしょうか、深く自分の在り様について思考を続けています。 何十年ぶりの事でしょうか。
個人的に制限してきたこと、抑制していること、我慢してきたこと、喜ばしい事を見直し、再び選択するのか、手放すのか、解放するのかをも再考しています。
二十代は白地のシャツにジーンズを定番とし、インディゴブルーから色落ちする様を楽しんでいました。通勤時にネクタイをするようになってから約30年、「ジーンズと言えばリーバイス」の言葉すら忘れていました。今年から在宅作業時に再びジーンズを履くように心掛け、リーバイスの色落ちや変化を愉しんでいます。
音楽を”Spotify”で聞くようになりました。CDを購入することなく、多種多様な人の歌をNETで検索すると同じように聞けています。
人間関係にも少し変化が出てきました。
仕事関係の人であっても自己顕示欲の強い人、抑圧的な人、思いやりのない冷たい人などとは、距離を取ったり、いなしたり、離別するなど・・・
人として温かな付き合いが出来ない人々との関係を見直しています。その方達とは、よほどのことが無い限り現状では、互いに人として尊厳のある真摯な付き合い方が出来ない用です。残念な事ですが、心の盾を持ち続けています。
お陰様で、愛すべき人たちとの密度を上げることに注力が出来、人的なストレスから少しづつですが解放されています。
『何を思い、何を行うのか』
師と仰ぐ方から教えられた言葉ですが、全てが集約されているように考えています。
医者行けば、血圧が高い、太り過ぎた、尿酸値が高い等々、不健康な事が多く、沢山の薬の服用を命じられるばかりですが、5km、10kmと走れる現状が続く限り、それほど不健康ではないと考えています。
筋力の衰えを感じ、非力であることや、多少の不都合を感じていることも事実ですが、歳相応よりは元気であると思います。
1980年代までは55歳の定年が常識でしたが、現在では65歳定年制を導入する会社が増え、企業の中には定年制を廃止しているころもあります。
体力も、能力も、対する姿勢も、成果も人それぞれでしょう。
仕事の上でも信頼して下さる方々が居て下さること、独自の技術を発揮させて頂ける場を与えて頂けていること、とても有難いことばかリです。その方々の期待を裏切ること、信頼を裏切ることは出来ません。
もう少し、恩返しも含め、仕事の場で精進したいと思っています。
還暦の起点に立ち、多少なりとも世の役に立ちたい、人様に喜ばれる事を行いたい、未来への一助になりたいと思う気持ちがあります。
現状の社会情勢は、まさに乱世。この先どの様に変化して行くのか予想出来ない状況にあると考えられます。社会システムの一つが壊れるだけで、社会的困窮が生じ飢えが現実となることもあるでしょう。
時流の変化点においては、適切に変化して行くことでしか、新しい正しさに追従できないものかもしれません。
『走りながら考え、行い続ける』
トライ&エラー。行いながら工夫し続けて行く、乱世における対処法はこれに尽きるのかも知れません。なぜなら正しく考えることも、求められることも、次々に、ことごとく変化して行くからです。
3月31日 志ある方々と、共同の催しを富士宮市で計画し始めました。
その第一歩といたしたいと思います。
次の満月は 令和6年 2月24日です。
また、ご覧ください。 よろしくお願いいたします。
月 真行