満月通信 210号 ( 弥 生 )
小さいけれど確かな幸せ
令和6年4月24日は 十六夜の満月です。
あたたかく、日差しもまぶしく新緑の春になりました。お花見はされましたか。
梅も、桜も、あっという間に散ってしまい、少し寂しさを感じていましたが、街角には沢山の花々が咲き始め、彩り華やかな季節を喜んでいます。
道端にひっそりと咲いているオレンジの小さな丸い花「長実雛芥子(ナガミナゲシ)」をご存じでしょうか。愛らしく、可愛いと思っていましたが、調べてみると黄色い汁に毒性があり、素手で触ると”かぶれる”恐れがあるそうです。ご注意くださいね。
江口のりこさんが主演の「ソロ活女子のススメ4」を見ていましたら、ドラマのひとコマで『小確幸』と書かれた書を掲げていました。
調べてみると、作家の村上春樹氏が作られた造語のようで、日常生活での「小さくてささやかだけれど確かな幸せ」を現す言葉でした。
ドラマの中では、江口さん演じるキャリアOLが、クルーズ客船、ヘリコプターの遊覧飛行、爆破をバックにした撮影、遊園地やお化け屋敷等々を、単身で出かけて行って体験を重ね、充実したソロ生活を謳歌している様子が描かれています。
このドラマの主題が『小さいけれど確かな幸せ』であったようです。
人それぞれ色々な性格を持って産まれて来ますが、ある時は良い方向に働いた性質が、ある場合においてはマイナスに働き、支障を生むこともあります。
「剛毅」な性格の方は、優れた武将のようにリーダーシップを持ち、困難に立ち向かえる強さを発揮され、世の為、人の為に働くことも多いことでしょう。
しかしながら、目先の注力事が無くなる、閑職に変ったなど、その原動力となっていた”情熱”が行き場を失った場合、その熱い情念が己の心を焦がすこともあります。
生きている間には、どんな時にもやるべきこと、学ぶべきことがあると思います。
知らないことを知る、味わうことは、心の幅を広げ、心を豊かにする糧になります。
世の中の成功や他者からの賛美、共鳴など外に向けていた価値や幸せの基準を、自分自身の心地よさ、愉しさなど、内面に向けることも素敵なことであると思います。
美味しい珈琲を飲む。 採れたての竹の子を使った、竹の子ご飯を味わう。
綺麗な お月様や、美しい夕焼け空を眺める。
小さな幸せを感じることが出来ること『小確幸』は、他にも沢山ありますね。
ものの見方や、味わい方を替えてみる。当たり前に見過ごしていることを捉え直してみるなど、思い方を少しだけ変えると気付けることは多いことと思います。
確かな幸せを感じることの大切な要素が”身近な人との人間関係”です。
伴に過ごす人が、嬉しそうに笑っていたら、その笑顔をまた見るために、喜んでもらえるために、何をしようかなと考えたくなります。
美味しいものがあったら、”半分こ”して分け合いたくなりますね。
小さな幸せを分け合う、小さな喜びを重ねることを提案いたします。
心は 穏やかに 身体は 健やかに
家族、社会では 朗らかに これを 安らぎという
大切なことは、自分自身が”安らいでいる”こと。もし現状がそのようでなければ、それを取り戻すために、努力すること、工夫し続けることが肝要です。
自分の心の内面を見つめ直す努力が出来る方こそ、真に勇気のある強い人です。 己の心の様を、思いの原点を見つめ続けてゆきたいと思います。
次の満月は 令和6年 5月23日です。
また、ご覧ください。 よろしくお願いいたします。
月 真行