満月通信 211号 ( 卯 月 )
『洗心』始めの一歩
令和6年5月23日は 十六夜の満月です。
新緑が眩しく、花々が彩を添える美しい季節になりました。
白、黄色、薄紅色、青紫の草花が風に踊っています。
シラサギが川の中にたたずむ、川鵜が電線の上から川面を見張っています。
露地栽培の野菜が売られ、朝のジョギング時の楽しみが増えています。
太陽太陰暦の暦には、6月10日に”入梅”の記しがあり、今年は少し早めのようですが、梅雨に入るまであと二十日くらい、春の陽気を愉しみたいと思います。
朝夕で十度以上の温度差があり、寒暖が激しい日もありますが、お身体には十分にご自愛ください。
心の中が”悪感情”で溢れる時はありませんか?
そのような時、あなたはどうされていますか?
故船井幸雄先生が監修された「あしたの世界 P2関英雄博士と洗心」(池田邦吉著)に『洗心』の掲載がありました。『洗心』は1953年に「宇宙学」の創始者である田原澄女史によって伝えられたものだそうです。
『 洗 心 』
[ 常 の 心 ]
強く 正しく 明るく 我を折り 宜しからぬ欲を捨て
皆仲良く相い和して 感謝の暮らしをなせ
[ ご 法 度 の 心 ]
憎しみ 嫉み 猜み 羨み 呪い 怒り 不平 不満 疑い 迷い
心配ごころ 咎めの心 いらいらする心 せかせかする心を 起こすままじき
『洗心』の始めに”強く”と記されていますが、前記の「宇宙学」では”強く(Be strong)”とあり、耐える強さではなく、力強い、堅固な強さを示す様です。
これは個人の意見ですが、『ご法度の心』を起こさない強さも含まれるものと思います。
この『ご法度の心』をよく見ると、”せかせかする心”以外は他者に対する負の感情、悪想念をあげています。
例えば、「〇〇に△△をされた」。こちらに非は無く、一方的に相手が悪い場合、怒りを持ち、咎め、復讐をしたい、思い知らしたいと”呪い”の思いを持つかもしれません。
しかしながら、その思いを持ち続けるな、選ぶなと言っています。
負債を支払う、損失を補填するなどの、社会的責任の放棄を勧めているのではありません。ただ、ただ”怒り”や”呪い”などの”負の思い”を心に留めることを諫めているのです。
宇宙のルールの中に「原因あれば結果あり、因縁の法則、作用・反作用の法則」があります。自己の行為による責任は必ず取らなければなりません。「人は、自分の蒔いたものを、また刈り取ることになるのです」とイエスキリストのお話しにもあります。
誰もその相手に思知らせるような行為をしない場合でも、必ず、その責任を何らかの形でその者は果たさねばならぬ様です。
もしかすると、自分自身の過去の罪による因縁のために、今現在の痛みを味わっていることも可能性としてあるかも知れません。
この社会に暮らしている現状では、理不尽なこと、悔しいと感じることなど沢山ありますね。現社会の仕組みが搾取を基本としているのですから。
不誠実な人々、奪うことが目的の人達とは”盾”を持ちこの世の付き合いを制限することや、隔絶を図ることを続けてきましたが、自分の心に”怒り”や”呪い”などの負の思いを持つことは、また別な事と思っています。理由も例外もありません。
自分のしたいと願うことが出来ずにいて、誰かがそれを行っていることを見るときに、悔しさや、うらやましいと思う気持ちがあれば、それは嫉妬です。
出来うる範囲を思考しながら、新しい行動を起こすことが、負の思いを解消する最良の手段と考えます。
自己の心を暗くすること、冷たく、哀しくする必要はありません。
忘れるのではなく、囚われ過ぎずに、ご自身の道を考えてはいかがでしょうか?
誰もが生まれてきた目的を持っています。
今現在のテーマが、”負の思い”から離れることかもしれません。
他者を意識し過ぎずて、気を取られ過ぎずて、自己を見失わないで下さい。
身近な大切に思う方々と明るく、愉しく過ごされる工夫を考えてみて下さい。
貴方の人生の主役は、貴方自身です。
次の満月は 令和6年 6月22日です。
また、ご覧ください。 よろしくお願いいたします。
月 真行