満月通信 215号 ( 長 月 )

希望を手放さない

令和6年10月17日は 十五夜の満月です。

今朝の気温は19度、今年初めて鈴虫の声を聞きました。

長袖のシャツだけでは肌寒く、もう一枚、羽織る物を探してしまいました。

暑かったり、寒かったりと、急な気候の変化が続きます。お身体には十分にご自愛下さい。

ギリシャ神話「パンドラの箱」の物語をご存じの事と思います。多くの災いが箱の外に出て行ってしまった後、箱の中に残ったものは『希望』だけであったというお話ですね。

先日、20~30代の方々と話をしたところ、今後の社会、将来に対して『希望』を持てないでいることに気づきました。

これからの日本を背負う、若い世代の方々が”希望”を持たれていないことは、とても残念なことです。現状社会システムが重すぎるのでしょうか。

長距離走が大の苦手でしたが、51歳から走り始めました。きっかけはその年に他界した亡き父が「42.195kmのマラソンを完走できるのは凄いことだ」と話していたのを思い出し、供養のつもりで一年後の完走を目指しました。

実際の大会に出場して、完走の大変さを思い知らされるのですが、当初は未知の事ですが出来無いとは思わず、どうしたら出来るかを調べ、思考し、可能性を信じて練習を繰り返しました。

結果は、足を引きずり、痛みを我慢しまがら制限時間ギリギリのゴール。

数日間、筋肉痛や関節の痛みが残りましたが、目標を達成したことによる充足感、感動が心に残り、その後8回ほど大会にエントリーしました。

古代中国の刑罰で最も重い罰は、「強制的に石を積ませ、完成する直前にそれを看守が崩す」これを、何度も、何度も永遠に繰り返す事だそうです。

努力が無駄であること、成果の上らないこと、無駄なことを継続されることで精神を病んでしまい、絶望に支配されてしまうのだそうです。

子供の頃よく親や大人たちに言われたことを、今でも思い出すことがあります。

「チャンと勉強しないと、ろくな大人にならないよ。河原で乞食するしかないんだ」と。

昨年、かかりつけだったお医者には「この薬を飲まないと、こんな大変な病気になるんだ」と。

これ全て”脅し”ですよね。

恐れを植え付け、目的とする行動を自主的に取らせようとする作為です。

希望を奪い従属させる、奴隷にすることは、ある種、近代社会の常套手段かもしれません。何処でも、誰でもが行っている事でしょうが、騙す者、奪う者、従わせようとする者に注意です。

植え付けられた偽りの法則は子供から大人になっても深く、深く心に刻まれていることでしょう。

刻まれたその記憶が『希望』を奪う手先になっているかもしれません。

色々な体験、実践の記憶は、視野を広げ多角的に物事を判断させてくれます。理解力、分析力も充実するでしょう、実行に移す勇気も培われいます。

打開策も複数浮かび、希望を持てるようになると思います。

(ただし、現実から離れた幻想を抱くことも無くなるでしょうが・・・)

『希望』を持つと、喜びある未来を創り、活き活きと暮らせる明日の活力を得ることが出来ましょう。

これから五年、十年先の世の中は、人間性が大切にされる良い社会になると思います。分け合える人々の未来は、明るいはずです。

次の満月は 令和6年 11月16日です。

また、お立ち寄り下さい、  よろしくお願いたします。

  月 真行

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