満月通信 218号 ( 睦 月 )
嘘をつくのは・・・
令和7年2月12日は 十五夜の満月です。
埼玉県では朝方に氷点下を記録し、畑地では霜柱が一面に見られます。
道端では小さな草々が緑の葉を開き、命の芽吹きを伝えてくれます。
温かな季節までは、もう一カ月ほどでしょうか?
まだまだ寒い日が続きます。お身体を冷やさないように十分、ご自愛ください。
テレビを見ていましたら、子供の嘘について実験をしていました。
幼稚園のお教室で、先生が園児の後ろの台に動物の”ぬいぐるみ”を置き、どんな動物かを当てるゲームを準備します。
台の上に”きりんのぬいぐるみ”を置いたまま、先生が所用のため席を離れます。
「後ろを見ないで待っていてネ」と言って、約束をしてから退出します。
すると、園児は興味に勝てないからでしょうか、後ろを振り向き”きりんのぬいぐるみ”を確認した子供がほとんどでした。
席に戻った先生が「見ていませんか?」と聞くと、園児は見ていないと答えます。
「どんな動物のぬいぐるみですか?」との質問に、『きりん』と元気に答えます。
「どうしてわかったの?」と聞くと、 『声が聞こえたの』と・・・
4歳の園児の場合、約65%の園児が嘘をつき”きりんのぬいぐるみ”を当てました。
7歳の児童に同じ実験をしたところ、約90%の児童が後ろを振り向き、正解に至ったそうです。
これらの事から、子供は正直で嘘をつかない、純真と思うことには疑問が残ります。
嘘をつくのは大人になり、ずる賢くなったからだと考えるのは誤りのようです。
子供たちが4歳、2歳、とても小さい頃の話です。
自宅に帰ると、2歳の妹が扇風機の回っている羽根に手を入れる事件がありました。幸いにケガはありませんでしたが、お姉チャンが入れろと言ったことが手を入れた原因と妻から聞きました。
瞬間的に頭に血が上り、飛んで行って、4歳の子供を大声で怒鳴りました。
「ごめんなさい。ごめんなさい。」と、泣きながら謝っている幼子に、怒りをぶちまけていました。
冷静になってから考えてみると、お姉チャンはそのようなことを言うタイプでなく、妹は言われたからと言って従うタイプでもなく、手を持たれて入れられた訳でもありません。自分がしてみたかったから、扇風機の網の中に手を入れ、叱られることが怖くて嘘をついたものと気が付きました。
お姉チャンに『ごめん。お父さんが間違っていた。』と謝りに行きましたが、たくさん泣いて、とても哀しかったのでしょう、目の回りに赤い点々が出来てしまっていました。 大失敗です!!
これ以降、至らぬ父親であることを痛感し、”怒る”と”叱る”の違いを明確に厳守するようになりました。
子供は、悪気無く、嘘をつくのですね。
小学生の頃、”嘘をつき”友人を裏切ったことを思い出しては、恥ずかしさに脇の下から汗を流すことがあります。 子供の頃は、とっても”嘘つき”でありました。
今現在は、自分の損得から”嘘をつく”事は少ないと思います。
そのような”嘘をつく”ことは、人として恥ずかしいことと、定義しているからです。
身近にも、よく”嘘をつき”自己弁護をするオジサンがおりますが、”嘘”は人の本性、少し多めに見なければならないようです。
嘘をつかずに、正直に話せること。失敗や損をそのままに受け入れられることは、人としての成長の証のように思えてきました。気を付けて行きたいものです。
次の満月は 令和7年 3月14日です。
また、お立ち寄り下さい、 よろしくお願いたします。
月 真行